はじめに
真空管 6BM8 だけでなく 6GW8, 6BQ5, 6AR5 などは、
約50年前、中学生の頃よく触っていた真空管です。
友達とそれらの自作アンプを眺めながら、
ビートルズやローリングストーンズを聴いていた時代です。
通電された状態で 6BM8 は触っていられる真空管でした。
他は熱くて触れなかった事を思い出します。
6BM8 は
ピュアオーディオ
に登場する真空管ではありませんが、
今一度このアンプを作ってみないと先に進めないようなノスタルジーに駆られ
ライフオーディオ
用にアンプを作りました。
そもそも、
ライフオーディオで普段聞いているインターネットラジオのオールディーズは、
その時代のアンプで聴きたいですね。
ライフオーディオは、在宅時は基本的に電源が入りっぱなしなので、
これまでは消費電力やデバイスの寿命を気にする必要のない半導体が当たり前でした。
今回そのアンプが真空管になるというのは私にはかなり贅沢なことです。
歳を取り人生の後半を生きているから許されるのでしょうか、、
そんなことはない?(大笑。
動作点の設計 2022 Nov 22-24
パワーアンプは出力段が主役で電源部はそれを支えるもので、
設計順序としては出力段の動作を決め、
それに合わせて電源を設計するのが順序ですが、
市販の部品を使うとなるとそうも言っていられません。
今回使う予定の電源トランスは電圧が低めで、
電源に合わせて出力段の動作点を探ることにします。
これは逆に(抵抗などによる)電圧降下調整がない分
無駄な熱の出ないクールなアンプになりそうです。
最適ロードラインを求めるソフトウェアのアイデア 2022 Nov 28
ロードラインを追い込むと言っても、
真空管の個体やメーカーのバラツキもあり、
そもそも紙に線を引いて決めるレベルの精度ですから、
どこまで追い込めるものか。。
現実問題として、
ロードラインが最適でないと(最大定格オーバーは別として)
良好な動作領域の利用率が下がる、
すなわち低歪率の出力が低下することになります。
これは万人に向けた商品なら致命的ですが、逆に、
趣味のアンプで「自分はいつも中程度までの出力で使う」などと分かっていれば、
少々ズレていても問題にはならないように思います。
本気でロードラインを追い込むなら測定するしかないですね。
PCから以下の項目が自由に制御できれば、 その真空管個体の特性が瞬時に測定できます。
for( Eg=0V ; Eg < 100V ; Eg += 1V ) { for( Ep=0V ; Ep < 500V ; Ep += 10V ) { putDACOutput(Eg, Ep); Ip = getPlateCurrent(); plot(Eg, Ep, Ip); } }この計測したデータから、 バイアス電圧対プレート電圧の直線性の良い部分を自動検出し、 その真空管個体の最適なロードラインを特性曲線上に描画する。 自動的に、それを実現するプレート電圧、カソード抵抗値も示します。 みたいな。。 |
シャーシ加工
2023 Jan 12
これまで何か作ると、手のマメがつぶれたりで辛い思いをしますが、
今回は無傷で作業を終えました(笑。
シャーシ塗装 2023 Jan 18-20, 22-24, 26, 30
子供のころ、岡山の実家でシャーシ塗装する時は、
庭に出てスプレーするだけの簡単なものでした。
今はマンション暮らしなので簡単ではありません。
まずは塗装ハウスから作成です。
さて、それまでシャーシと言えば
ヘアライン加工かブラック塗装以外に考えたことはありませんでした。
しかし、この方の作品
「本末転倒の真空管アンプ」
を見て目から鱗でした。
なるほど、、こんな感じにも出来るんだ。
そんなわけで塗装の色を考察。
最初たまたまソフト99やホルツなどの車の塗装から調べ始めたので、
車の色がベースで欲しい色がなく途方に暮れていると、
ホビー系のアサヒペンなどだと、色が豊富で欲しい色がありました。
クリエイティブカラー
を使うことにしました。
ちなみにカラーサンプルは、
サイトの色見本もPDFの電子カタログもヨドバシのページも全て色が違いますね(苦笑。
シャーシ塗装手順
当初の予定ではこれで終わるはずでした、、が ライトブルーが「日焼けしたトタン屋根の青」に見えてきてしまい。。 もうひと押し何か必要だと考えながら風呂に入っていて多色塗装を思いつきました。
今後の参考メモ
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組立てと配線 2023 Jan 30, Feb 3-5 |
音質
2023 Feb 6-7
完成したのが夜だったのでその日は大きな音は出せず、
ライフオーディオの小さなスピーカーで、
いつものインターネットラジオを聴き流していましたが、
これまで聴いていたレシーバーの
パワーICアンプ
と音がずいぶん違う気がしました。
こんなに差があるとは思っていませんでした。
さて翌日、ピュアオーディオの大きなスピーカーで聴いてみました。
音のつぶ立ちや細かさ、空間の広がりがあり、
うるさい音もなく静かで、何より音が心地よく聴いていて楽しい音です。
品が良くスマートに鳴る感じがします。
ただし、ピュアオーディオの
2A3
に切り替えるとその朗々とした鳴りっぷりに、
より安定感と広がりを感じます。
2A3のDFが小さく低音域が厚いせいもあると思いますが。
次にNFを外して聴いてみました。
けして嫌な音にはならないですが、固く平面的で緊張感があり、
2~3曲聴いてすぐにNFなしは止めました。
NFありの方が重心が下がり音が静かで滑らかになる気がします。
ただしピアノやボーカルの厚みは2A3の鳴りっぷりにはかなわないですね。
今後の課題 NF量を変えて聴いてみる
大量の負帰還をかけた半導体アンプは別として、
そう言えば、負帰還のかかった久々の真空管アンプなので
(2A3は無帰還)
帰還量を変えて音を聴いてみたいです。
三極間接続で聴いてみる
巷で言われる三極管接続で音がどのように変わるか聴いてみたいです。
この辺はいずれ時間を作って、、
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東芝 6BM8 動作特性
部品リスト 2022 Nov 26-28
主要部品
真空管 6BM8(ヤフオク等で1本1500円程度を想定) 出力トランス PMF-6WS 5K,7K(ゼネラルトランス 旧ノグチトランス) 電源トランス PMC-1890M 180V-0-180V AC90mA(ゼネラルトランス) アルミシャーシ O-48 200x140x50 板厚:1.5(ゼネラルトランス) 一般部品 9ピン真空管ソケット(千石電商) RCA入力端子(秋月電子) SP出力端子(秋月電子) 電源SW(秋月電子) 、他にも検討はしてみた → 白丸SW 自照SW PLランプ(秋月電子) ヒューズホルダー(秋月電子) ヒューズ1A(秋月電子) メガネACコネクタ(秋月電子) ACコード(秋月電子) 整流ダイオード1N4007-B(秋月電子) パワーMOSFET TK3A60DA (2SK3067代替品)(秋月電子) 電源用電解コンデンサ 400V耐圧(秋月電子) カップリング用フィルムコンデンサ(秋月電子) オーディオ用電解コンデンサ(秋月電子) 330uF/50V 100uF/25V 抵抗(千石電商) ← ここが種類が豊富か 小物部品 線材(秋月電子) ゴム足(秋月電子) ゴムブッシュ(秋月電子) 中型ラグ端子5P(秋月電子) バナナプラグ(千石電商) 赤色 白色 、スピーカーコード用 結束バンド(近所のホームセンター) ネジ M3x10mm(近所のホームセンター)ビス ナベ、平ワッシャ、ワッシャ、ナット 黒ネジ M4x10mm(近所のホームセンター)ビス ナベ、平ワッシャ、ワッシャ、ナット |